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(FiG-15. Caisson being set by Floating Crane)

02人であった。現場での作業員は実に70%以上削減可能となった。
内訳を比較すると、普通作業員が約600人、型枠工が約350人、鉄筋工が約150人、世話役・職長が約450人減少している。ただし、RCケーソンで想定されない溶接工と鳶工があわせて160人ほど必要となる(FiG16.)。

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(FiG-16. Reduction of Workmen at the site)

なお、工場製作についてかかる人工を加えた場合においても、RCケーソンに比較して約1割強の削減効果があった。
4−2. 工期の縮減効果
工期については、現場工期で同等のRCケーソンの56日に対して46日と、約20%の縮減になっている。複数函製作の場合には更に工期が縮減されることが推測できる。
5. まとめ
パネルシステムケーソンの最大の特徴は、部材を工場で製作することにより現場作業の省力化を実現するとともに、部材を海上輸送などで取り扱いやすいサイズにとどめたことである。ケーソンのプレハブ化を実現した本格的な技術と言えよう。現在、これらの技術に関する特許を申請中である。
現場における省力化効果が極めて高いことから、労働者の現場離れに対応するとともに、災害復旧時など労働者の確保が難しい局面で有利である。また、現場施工工期も短く、急速施工時に有利となる。
今回の試験施工では1函の製作据え付けにとどまっているため、直工費としては従来工法よりもややコスト高となっているが、施工数を増やすことで低廉化が図られることも考えられ、また、上記の省力化効果等を総合的に勘案すればより魅力的な工法とすることができると考えており、現在様々な条件での適用性について検討中である。
参考文献;
1)「CoasDevelopment」(財)沿岸開発技術研究センター1996年1月号
2)「パネルシステムケーソン構造開発調査報告書」運輸省第二港湾建設局平成5〜7年度
3)「パネルシステムケーソン複合構造解析調査報告書」運輸省第二港湾建設局平成5〜6年度
4)「パネルシステムケーソン試験函応力解析調査報告書」運輸省第二港湾建設局平成7年度
5)「パネルシステムケーソン施工技術検討調査報告書」運輸省第二港湾建設局平成7年度

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(FiG-17. an Image Illustration)

 

 

 

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